【2020年最新】今さら聞けないお墓参りのマナー・ルール・手順などのまとめ

外出自粛の規制は緩和されましたが、コロナの状況次第では、まだまだ実家への帰省も考えながらになってしまう2020年。もう7月も終わりすぐお盆になりますね。2020年8月のお盆休みは連休にしにくい曜日になっています。休校が長かった学校などは、夏休みを削って登校になるとかもいわれてますよね。家族揃っての実家帰省は、なかなか難しいかもしれませんね。そこのような状況だから、集まれなかったとしてもお墓参りはちゃんとしたいところ…そこで今回は今さら聞けないお墓参りのマナーやルールを一緒におさらいしていきましょう。

そもそもお盆とは

お盆とは、正式名称を「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言い、 先祖や亡くなった人たちの霊をまつる行事、またはその期間のこと を意味しています。 現代では、年に一度祖先の霊が私たちの現世に帰ってくる期間とされています。

今年のお盆はいつなの?

2020年のお盆(旧盆)の日程は8月13日~16日

お盆の入り(迎え日) 中日 盆の送り(送り日)
2020年 8月13日(木) 8月14日(金)・15日(土) 8月16日(日)

旧盆などとも呼ばれる8月のお盆。

新暦(太陽暦)が導入された明治以降、7月がお盆期間と定められたものの、農村部では仕事が忙しくてお盆のお参りなどができなかったことから、旧暦のお盆である今の8月をお盆期間としている地域が多いのだそうです。

一般的な企業のお盆休みの期間もこの時期なので、夏休み=お盆休みというイメージが定着してますね。

2020年新暦のお盆期間

ちなみに、新暦の7月をお盆期間とした地域では、2020年のお盆期間は7月13日(月)~16日(木)になります。

お盆の入り(迎え日) 中日 盆の送り(送り日)
2020年 7月13日(月) 7月14日(火)・15日(水) 7月16日(木)

東京や一部地域では、新暦のお盆期間である7月13~16日にお盆を迎えることが多いようです。

何故お盆にお墓参りをするのか

はじめに、なぜお盆にお墓参りをするのかを説明していきたいと思います。霊魂となったご先祖様はお盆中にあの世からこの世へと帰ってきますが、このとき同じ場所にとどまっているわけではなく、自分のお墓に行くこともあるようです。もしもお墓が丁寧に掃除されていなければ、ご先祖様は自分が粗末に扱われていると思い悲しんでしまうことでしょう。このようなことがないように、お盆にはお墓参りを行いお墓を綺麗にするのが習わしとなりました。

また、あの世から帰ってきたご先祖様は、まず自分のお墓に行くと考えられています。このご先祖様をお墓に迎えに行き、自宅まで案内するためにお墓参りを行うという説もあります。

お盆の墓参りはいつ行くべきなのか

それでは、お墓参りをおこなう最適なタイミングについて、一般的なお盆期間である8月13から16日の間で日程別に解説します。

墓の清掃は8月12日まで行う

お盆はご先祖様をお迎えする時期なので、お墓を綺麗に清掃してきれいな状態にしておくことがマナーです。お盆期間が始まる前日の8月12日までにお墓の清掃を終えておきます。

また、初めてお盆を迎える「初盆」の方は家族以外の方がお墓参りを行う場合もあります。そのため、8月に入った時点で掃除をかねてお墓参りを行った方が良いでしょう。

墓参りはお盆の入りの8月13日に行う

8月13日はお盆の初日となり、この日はご先祖様があの世から帰ってくる日です。一般的には、この日がお墓参りを行う日とされています。地域によってはお墓からの道筋に火をともしたり、玄関先に灯籠を置きご先祖様への目印とするところもあります。

留守参りは8月14日・15日に行う

関東地方の一部の地域では「留守参り」と呼ばれる風習が残っています。これは、ご先祖様が家に帰るために留守となったお墓を守る仏様に感謝し、お参りするようになったことが由来です。

この留守参りをする場合には、8月14日・15日にお墓参りを行います。

送り火は8月16日に行う

お盆期間の最終日となる8月16日は、ご先祖様があの世へと帰っていく日です。この日はご先祖様をお見送りする意味で、送り火とお墓参りを行いましょう。

ただし、地域によってはご先祖様は川や海から船に乗って帰ると言われている地域もあるため、お墓参りを行わない場合もあります。

お墓参りの時間帯

お墓参りは午前中に、とよく耳にしますがこれはどうしてでしょうか?先ほどお伝えしたように、お盆の入りのお墓参りは「お迎えに行く為」とされています。

午前中がいいというのは、日常の些事(さじ:些細な事)よりお墓参りを優先するのがいいと考えられていたから。ご先祖様を敬う気持ちの表れということもあるでしょう。

実際には「午前中で無ければいけない!」という決まりはありません。

ただ、近年は夏の暑さも厳しさを増しているので、お墓掃除やお墓参りを午後の暑い時間帯に行うのは熱中症の心配もあります。かと言って夕方涼しくなった頃からとなると、夕立の心配があったり、日が落ちてきてお墓の汚れが見えにくいことも。また、夕方はやぶ蚊が活発に活動する時間帯でもあるので、避けたいところですよね。

これ以外にも、墓地は段の上り下りがあったり、砂利や芝など歩きづらい場所も多いので足元が見えずに転倒の危険が増したり、人通りが少なく危ないといった心配も増えるためだそうです。

お墓参りの服装

普段のお墓参りは「普通」の服装で大丈夫。初盆は礼服、結婚などの報告にはワンピースやスーツなど、その時々に合わせて考えていくといいでしょう。清楚で、親族から見ても浮かないファッションがベストだと私は考えています。

NGな服装・・・肌の露出が多い、カジュアルすぎる服装、毛皮・ファーなど「殺生」を思わせるアイテム、ヒールの高い靴などを避けます。手を合わせる時は、帽子は脱ぐのがマナーです。

墓参りでやるべきこと

それではここからは、実際にお墓参りの際にやるべきことを説明していきましょう。お墓の周りには雑草が生えており、墓石には汚れが付着しているでしょう。まずは、ご先祖様を気持ちよくお迎えするためにもお墓の掃除を行います。

皆が気持ちよく手を合わせられるよう、ご先祖様が気持ちよく眠れるよう定期的に次のお手入れをしていきましょう。お墓の掃除方法と手順は次のとおりです。

  1. お墓周りの雑草やゴミ拾いから行う
  2. 墓石を水洗いする
  3. 墓石をせっけんで洗う
  4. お墓においてある小物類を洗う
  5. 墓石の水を拭き取る
  6. ごみは忘れずに持ち帰る

やるべきこと①:お墓周りの雑草処理

お墓参りの雑草処理について解説していきます。まず、お墓周りの雑草やゴミ拾いから行っていきます。すでに前回のお墓掃除から時間が経っており、雑草が多く生えてしまっている場合は鎌であらかた長いものを取り除いたあと地道に手で抜いていきます。

しかし、土が乾いてしまっていると抜く際に根っこから抜くことが出来ず、根本的な処理にはなりません。手で雑草を抜く際は、雨が降った後など地面が柔らかくなっていると抜きやすいでしょう。また、敷地内の木が成長しているときは剪定バサミで綺麗に剪定しておくと見栄えがよくなります。中には雑草が生えすぎており手で抜くのが大変であったり、遠方にお墓があるため度々来るのは困難な人は除草剤をまくことも少なくはないようです。

しかし、人によってはご先祖様のお墓に除草剤を撒くことに抵抗のある方もいらっしゃるので、お墓を管理している家族・親戚に確認を取った方がよいでしょう。雑草を処理した後は、次回の雑草処理を軽減する策を取るのがおすすめです。様々な方法がありますが、防草シート、防草土(固くなる土)、砂利を引いたりする方法が一般的なようです。

また、お墓周りの清掃の際に同時に砂利が敷いてあれば、そちらもザル入れて水洗いすればより丁寧な清掃になりますよ。

やるべきこと②:墓石を水洗いする

お墓周りの掃除が終わったら、次に墓石のお手入れとして墓石を水洗いをします。墓石はデリケートなものなので、洗い方を間違えると綺麗にするつもりが逆に反対に傷つけてしまうことがあります。基本的には、墓石には水とスポンジを使用して、水洗いを行いましょう。
水洗いをする際はスポンジに水を含ませ墓石を上から下に向かって洗います。最後に水を上からかけていきのがよいでしょう。

大体の汚れは水洗いで落とすことができます。場所によっては、墓石にお酒をかけて掃除を行うという方法をされている所もあるようですが、お酒はシミの原因になりますので、行わない方がよいでしょう。

お墓の文字の部分は他の場所よりも粗くなっているので、柔らかいたわしか歯ブラシを使用するとスポンジの劣化を防ぐことができます。たわしを使用する際は強く擦ると墓石を傷つけかねませんので、優しく擦りましょう。

やるべきこと③:墓石を洗剤で洗う

水洗いで落とせなかった汚れには洗剤を使用していきます。墓石用洗剤が販売されておりますので、そちらを使用し、上から下に向かって洗いましょう。洗剤の使用方法の説明をきちんと読み、すすぎ残しがないよう使用してください。すすぎ残しは墓石を劣化させることもあるのできちんと流したほうが良いです。

重曹を用いて洗う方法もありますが、使用する際に擦りすぎると傷がついてしまいますので注意してください。洗剤を使用する際は、通常の台所用洗剤やハイターなどを使用するのは厳禁です。

やるべきこと④:お墓においてある小物類を洗う

墓石を綺麗にしたら、次にお墓にある花筒、線香皿など、お墓においてある小物類の掃除を行っていきます。

花筒は供えられている花を取り除き、底まで綺麗にしていきます。通常のスポンジだと底まで手が届きにくく掃除がしにくいです。その際、先端にスポンジの付いた棒のようなものが売っていますし、細かい部分などには歯ブラシでもよいでしょう。掃除が終わったら忘れずに中に新しい水を入れ、新しい花を供えるのを忘れないでくださいね。

そして、線香皿は水洗いを行い、灰やゴミなどを取り除きます。水洗いした後は水気を拭き取り乾燥させてから使用しなければ、湿気で線香が使用できないため気を付けましょう。そのため、すぐにお参りする際には水洗いはしなくても大丈夫でしょう。お墓においてある小物類も基本的には傷をつけると劣化が早くなるので、水洗いとスポンジを基本として洗っていきましょう。

やるべきこと⑤:墓石の水をふき取る

墓石、小物の水洗いが終わりましたら、暮石の水分を雑巾などで拭き取りましょう。また、墓石の角や隅、文字の部分は拭き残しやすいので丁寧に拭き取りましょう。自然乾燥を行ったり、水分を綺麗に拭き取っておかないと、墓石の水垢やコケの発生の原因になり、次回の掃除の際に手こずりますので、注意してください。

さらに、水を拭き取った後にワックスをかけると、一定期間水分や汚れをはじいてくれたり掃除の手間が軽減されます。

しかし、使用方法を間違えるとワックスをかける前より汚れてしまうこともあるようなので説明書をきちんと読んで使用しましょう。

やるべきこと⑥:ごみを持ち帰る

基本的に、お供え物については 持ち帰るのがマナーです。食べ物はもちろん、最近ではお花も持ち帰るのがルールになっている霊園もあります。食べ物や花を置いたままにすると腐って臭ったり、虫が発生したりする原因になるからです。

お盆の墓参りの手順

ここでは、お墓参りを行う手順について解説します。お墓参りは作法を重んじ、正式な手順で行うよう心がけましょう。

  1. 墓に手を合わせる
  2. 掃除を行う
  3. 墓石に水をかけて清める
  4. お供え物をする
  5. 線香に火をつけて手を合わせる
  6. 忘れ物がないか確認する

手順①:墓に手を合わせる

お墓に到着したら、まずはお墓に手を合わご先祖様に挨拶を行いましょう。挨拶を行うことでご自身の気持ちを整え、感謝の気持ちを込めたお墓まりを行うことができます。

手順②:掃除を行う

先ほどお伝えした手順でお墓の清掃を行います。特に、日常的にお墓まりが出来ない方は時間をかけて丁寧に掃除を行います。抜いた雑草や集めた落ち葉などは周囲のお墓を汚してしまうので、持ち帰るのがマナーです。

手順③:墓石に水をかけて清める

柔らかくきれいな布を使い、お墓を水洗いします。再三になりますが、家庭用洗剤の使用は墓石を傷める原因となりますので使用は控えましょう。また、コケが生えている箇所をたわしなどで強引にこする方がいますが、お墓をたわしでこするのはご先祖様に対して失礼な行為です。お墓はご先祖様の体そのものと考え、清潔で柔らかい布を使用し磨きます。

手順④:お供え物をする

掃除が終われば、故人の好物をお供えします。供花があればこの際に飾りつけ、先に飾られたお花があればこのときに改めて手入れをします。お花にはたっぷりの水を与え、少しでも長くお墓を飾れるようにしましょう。

手順⑤:線香に火をつけて手を合わせる

掃除とお供えが終われば、いよいよ線香に火をつけお墓に手を合わせます。お墓を綺麗に掃除して、故人の好きだった食べ物やお花を飾りつけたことで、とてもすがすがしい気持ちで故人と対面できるはずです。日ごろの思いや報告など、時間が許す限り故人と語らいましょう。

手順⑥:忘れ物がないか確認する

最後は、しっかりと忘れ物がないかの確認を行います。特に、自宅から持ってきた線香やお花を包んできた新聞紙などを忘れ、それがお墓の前に散らかっていると一般常識を疑われてしまいます。お墓参りが終わったら気持ちを切り替え、お墓の周囲を慎重に確認して絶対に忘れ物がないようにしましょう。

お盆の墓参りのマナー・注意点

お墓参りには守らなければならないマナー・注意点があります。何気なくやってしましそうな行為であっても、宗教上タブーとされる場合もあるため注意が必要です。

  • 墓石にお酒をかける
  • 線香やろうそくの火を口で吹き消す
  • お供え物をそのまま残して帰る

マナー・注意点①:墓石にお酒をかける

故人が生前お酒が大好きで、たくさんお酒を飲んで欲しいとの思いから墓石にお酒をかける方がいます。確かに気持ちはわかりますが、お酒に含まれる成分によって墓石を傷めてしまう場合もあります。お墓は後世に引き継がれるものなので、できるだけきれいに管理しなければなりません。どうしてもお酒を飲ませてあげたい場合は、コップにお酒を注いでお供えしましょう。

マナー・注意点②:線香やろうそくの火を口で吹き消す

線香やろうそくの火を、口で息を吹きかけて消す行為は絶対にやってはなりません。ご先祖様に供える火に、自身の息を吹きかける行為は仏教の教えではタブーです。線香やろうそくの火を消す場合は、ご先祖様を敬う気持ちを込めて丁寧に手で仰いで消すよう心がけてください。もしくは、線香を持ち上から下に振って消しても問題はありません。

マナー・注意点③:お供え物をそのまま残して帰る

お供え物のお花は残して帰っても問題にはなりませんが、食べ物のお供え物は必ず持ち帰ります。せっかくお墓を綺麗にしても、食べ物のお供え物を残してしまってはカラスや野良猫が食べ散らかしてお墓の周りが汚れてします。

このような事情から、中にはお供え物が禁全面的に禁止となっている墓地もありますので、ご自身の墓地の規約を必ず確認してください。

マナー・注意点④:音を鳴らす

お墓はいわば故人の寝床です。静かに眠っているところに音を鳴らすのはマナー違反。周囲の人たちの迷惑にもなるので、お墓参りはなるべく静かに行うようにしましょう。

マナー・注意点⑤:その場で飲み会を始める

お供えとして持ってきた食べ物・飲み物は、その場で食べたり飲んだりすることも「供養(くよう)」になると言われていますが、どんちゃん騒ぎの飲み会を、お墓で始めてしまうのは明らかにマナー違反。静かにいただくか、持ち帰って飲むようにしましょう。

マナー・注意点⑥:その他

お墓参りの時に、敷地内で写真・動画を撮影するのはダメ。お墓はそれぞれの家の所有物が集まっている場所。「公共の場」という感覚を持って。

お盆期間のやってはいけないこと

普段は何気なくしている行動でも、お盆の期間中はタブーとなるものがいくつかあります。具体的な内容は宗派や地域、それぞれの家庭ごとにも異なってきます。どんなことがNGになるのか見ていきましょう。

お盆に海に入ってはいけない

お盆の時期は海に入るのは避けるべきと言われています。海水浴はもちろん、漁師の中にも海に入らないようにしている人もいるそうです。

これは、「お盆の期間は霊があの世から帰ってきているから」、「海には霊が多く集まるから」という2つの考え方が混じって生まれたものです。中には、「海辺には良くない霊が集まるから」という考え方もあるため、あの世に連れていかれてしまう危険を避けるためにお盆の時期には海に入らない、という風習となっています。

ただしこういった風習だけではなく、現実的な問題からもお盆は海に入らない方が良いとされています。なぜならお盆の時期は波が高くなりやすかったり、天候が変わりやすかったりするシーズンだからです。水難事故に遭遇する危険が高くなるため、海に入る際は注意が必要になります。

お盆期間は釣りをしてはいけない

お盆期間は海や川で釣りをするべきではないという考え方もあります。これは仏教における「不殺生戒」というルールから来るもので、端的に言えば「生き物を殺すのは禁止」ということです。

釣りをすれば魚を殺すことになりますから、お盆期間中はやらない方が良いと考えられています。このルールを破るとご先祖様の霊の怒りに触れてしまい、あの世に連れていかれてしまうという言い伝えもあります。

殺生禁止!お肉もお魚も食べてはだめ?

前述したように、お盆期間は「不殺生戒」と言われており殺生は禁止とされています。このルールに従い、かつてはお盆期間中に肉や魚、たまごなどは食べないことになっていました。生き物を殺して得た食糧は、口にしないということです。現在でも宗派によってはこの教えに従い、精進料理のみに限っているところもあります。

しかし近年ではここまで厳しくはなく、お盆の時期ならではの食品(夏野菜、果物、そうめん、白玉団子など)を食べることで代替しているケースもあります。

お盆の墓参り前に準備するもの

ここからは、お盆を迎えるにあたってどのような品を準備すれば良いか解説します。

  • 迎え火・送り火の木材
  • 仏前のお供え物
    • 仏膳
    • 牛馬(なすときゅうり)
    • 餓鬼飯
  • 盆提灯

準備するもの①:迎え火・送り火の木材

迎え火や送り火に使用する木材は「オガラ」とよばれる木材を使用します。このオガラはホームセンターやスーパーなどで販売され、価格も100円程度のものがほとんどです。

準備するもの②:仏前のお供え物

仏前のお供え物はいつもより品数を増やし、華やかなご馳走にしてご先祖様をもてなしましょう。お盆期間のお供え物には次のようなものがあります。

▼仏膳

仏膳がある家庭では、お盆期間中のお供え物は次のもので構成する精進料理が良いでしょう。

  • 煮物
  • 漬物
  • 和え物

▼牛馬(なすときゅうり)

お盆専用の精霊棚がある場合は、馬に見立てたきゅうりと牛に見立てた牛を飾ります。

これは、ご先祖様に早く来て欲しいから馬(きゅうり)を、ゆっくりと帰って欲しいから牛(なす)を飾るのが習わしです。

▼餓鬼飯(がきめし)

近畿地方のお施餓鬼とよばれる風習では、餓鬼道に落ちてしまった亡者の霊を弔うため、「餓鬼飯」と呼ばれる生米と野菜を混ぜたものを蓮の葉の上に供えるの習わしがあります。

この餓鬼飯は、ご先祖様のお供え物とは別にお供えしなければなりません。

準備するもの③:盆提灯

お盆期間中は、仏壇に盆堤灯を供えて仏間全体を明るくします。

本来は仏間の縁側に堤灯をつるすことでご先祖様の目印としていましたが、現在では仏間や仏壇の形も変わってきているため、コンパクトでモダンな堤灯を用いる家庭が増えています。

お盆の墓参りに必要な持ち物

お盆期間中の墓参りだからといって、特別な持ち物は必要ありません。とはいえ、年に一度お盆時期しかお墓まりをすることができない方にとっては、何を持参して良いのかわからないものです。

  • 掃除道具
  • お供え物
  • 虫対策・暑さ対策用品

必要な持ち物①:掃除道具

お墓の掃除道具には次のようなものがあります。

  • スポンジ
  • 清潔な布(3枚程度)
  • 汚れてもいい布(3枚程度)
  • 軍手
  • 草刈り用の鎌
  • ゴミ袋

必要な持ち物②:お供え物

お供え物には、線香やローソクなども含まれます。この他には、先ほどお伝えした故人の好物やお酒などをお供えします。ただし、お盆時期は夏の一番暑い期間のため食品の傷み方は想像よりずっと早いものです。心配であれば、食品のお供え物は避けた方が良いでしょう。

必要な持ち物③:虫対策・暑さ対策用品

お盆期間は一年のうちで一番暑く、蚊や虫などが墓所の中にはたくさん飛んでいます。虫よけスプレーや暑さ対策グッズを使い、熱中症などのリスクに備えることを忘れないでください。

特に、高齢者の暑さ対策を万全に行うのは若い世代の務めだと心得ましょう。

お彼岸のお墓参りは?

お彼岸とは

3月「春分の日」と9月「秋分の日」を間に挟んだ7日間のこと。太陽が真東から昇り、真西に沈み「彼岸(あの世)」と「此岸(この世)」が通じやすくなる日であることから、お墓参りに行く習慣となっています。

お供え物

春のお彼岸には「ぼたもち」を。秋のお彼岸には「おはぎ」をお供えする習慣があります。せっかく親戚と集まったらレシピを聞いて、一緒に作ってみるのもおすすめです。

親族以外のお墓参りは?


親族以外のお墓参りに初めて行く場合、お墓を管理している家族に「連絡」を入れてから行くとスムーズという声があります。その際は、相手と自分との関係性もしっかり伝えましょう。ただし、何度も連絡をするのは家族の負担となることもあるので、それ以降は「そのままお墓参りに行く」など臨機応変に。

持ち物

線香と火をつけるもの、花などを持って行きます。大掛かりな掃除は必要なく、目に付いたゴミを持って帰れる袋などもあると◎

お供え物

生前に好きだったものを持っていくといいでしょう。

まとめ

先ほども書きましたが「郷に入っては郷に従え」というのが、人付き合いという点において正解としておくと丸く収まり御先祖様も安心して頂けるような気がします。

大切なのは「御先祖様を敬い、ご縁に感謝する気持ち」ですね。それでは、お盆の「交通渋滞」や「熱中症」「虫刺され」などには充分に気をつけてご先祖様のお墓参りにいってきてくださいね。