【2020年最新】いつ病院にいくの?~乳幼児の発熱時の対処方法~

夏の時期は夏風邪が心配になりますよね。赤ちゃんの発熱時は、さまざまな症状をママが感じ取り、場合によってはすぐに病院に連れて行くべきか、自宅で安静にするべきか冷静に判断しなければなりません。そこで今回は、病院に行くタイミングっていつなの?という方に、赤ちゃんの発熱時にママがとるべき対処法について詳しくご紹介していきたいとおもいます。

赤ちゃんに発熱以外の症状がないか見る

まずは、発熱以外に異変がないか、いつもと違うか、どこか痛っていないか、よく観察してあげましょう。発熱と同時に、以下の症状が見られる場合は、なるべく早く病院に行く必要がありますので注意して観察してあげてください。

・嘔吐を繰り返す
・呼吸が苦しそう
・目の充血がある
・表情が乏しい
・赤い発疹や水ぶくれが出ている

乳児であれば、耳が痛い・尿をする時に痛いなどの痛みをきちんと伝えることは不可能です。初期のママの判断が非常に重要になってきますので、心配な場合は、小児救急電話相談を利用しましょう。

プロに相談しよう

小児救急電話相談は、短縮番号「♯8000」で、小児科医師や看護師に病院の診療を受けるべきかなど、迷った時に電話で相談ができます。

それでも、ママがあかちゃんの様子を把握できていないと、適切なアドバイスをもらえない可能性もあるので、もっとも側にいるママが、冷静に赤ちゃんを観察することが一番大切です。

小児救急電話相談は各県によって受付時間が異なることもありますのでこちらのHPを確認してください。小児救急電話相談HP

月齢別の対処方法

赤ちゃんの成長具合により対処法は違います。月齢に応じた対処法を知っておくと安心ですね。それでは、発熱以外の症状が無い場合の対処法をご紹介します。

生後1~2ヵ月

生まれて間もない赤ちゃんはママからもらった免疫がある、と言われていますが抵抗力はまだ弱いです。特に38℃以上の高熱が出ると症状が急速に悪化することもありますので早目に小児科を受診しましょう。

生後3~4ヵ月

少しずつ病気に対する抗体ができてきますが、まだ油断はできません。発熱が8時間以上続く、眠るばかりで顔色が優れないときには早目に小児科へ行きましょう。

生後5ヵ月

発熱をしていても機嫌がよい、おっぱいも飲めているようでしたら慌てて受診する必要はないでしょう。しかし生まれて初めての発熱の場合は心配ですので、なるべく早めに小児科を受診しましょう。

生後6ヵ月~

生まれて半年くらい経つと、ある程度体力がついてきます。高熱が1~2日続いても赤ちゃんの機嫌がよい場合はすぐに受診をしなくても心配ないとされています。しかし、熱が下がらない場合は細菌ウイルスなどに感染している可能性もあります。高熱が出始めて2~3日目には一度小児科で診てもらうと安心ですね。

赤ちゃんを病院へ連れて行くべき初期症状

生後6ヶ月以上の赤ちゃんや幼児を病院に連れていく場合、乳児でなければ、そこまで慌てて病院にいく必要はありません。

ただ、その判断を下すのは、常日頃から子どもと接触していたとしても難しいでしょう。では、どのような時に病院に連れていくべきなのでしょうか。

元気もなく、ぐったりしていると心配です。特に、嘔吐や下痢をしている場合は脱水症状になる恐れもあります。

・最初に気づいてからどんどん症状が悪化する
・うとうとして話しかけても反応が鈍い
・半日排尿をしていない
・真っ白な顔色をしている
・泣きやまない上に、声が弱々しい

などが見受けられるようであれば、休日や夜間でも病院へ行きましょう。

また、熱が下がっても機嫌が悪く、食欲がないような時も一度診察を受けるといいでしょう。

発熱していても元気に遊ぶ赤ちゃんもいますよね。そういった場合は無理に寝かしつけなくても大丈夫です。ただし外出は避けましょうね。

そして部屋の湿度や温度にも気を付け、こまめな水分補給を行います。赤ちゃんは大人が思っている以上に水分を放出しています。脱水症状になりやすいので注意したいですね。

汗をかいていたら肌着を替えてあげることも忘れずに。入浴は高熱の場合は避けておき、微熱程度で他の症状が見られないようでしたらお風呂に入れても大丈夫でしょう。

熱の出始めは寒さを感じることが多いので、就寝時は布団を多めに掛ける、部屋を暖めるなどして体温調整してあげましょう。熱が上がると、今度は汗をかき始めますので布団の枚数を減らす、薄着にするなど赤ちゃんの状態を見ながら調節しましょう。

自宅で赤ちゃんの様子を見てもよい症状

たとえ熱が高くても、元気であれば心配ありません。

・食べる
・寝る
・遊ぶ

の3条件は子ども(あかちゃん)の基本的活動です。どれでもできるようであれば、様子をみましょう。

このうち、2つ以上ができない場合は病院へ行ってみてください。

発熱していても元気に遊ぶ赤ちゃんもいますよね。そういった場合は無理に寝かしつけなくても大丈夫です。ただし外出は避けたほうが良いでしょう。

そして部屋の湿度や温度にも気を付け、こまめな水分補給を行います。赤ちゃんは大人が思っている以上に水分を放出しています。脱水症状になりやすいので注意したいですね。

汗をかいていたら肌着を替えてあげることも忘れずに。入浴は高熱の場合は避けておき、微熱程度で他の症状が見られないようでしたらお風呂に入れても大丈夫でしょう。

熱の出始めは寒さを感じることが多いので、就寝時は布団を多めに掛ける、部屋を暖めるなどして体温調整してあげましょう。熱が上がると、今度は汗をかき始めますので布団の枚数を減らす、薄着にするなど赤ちゃんの状態を見ながら調節しましょう。

治ってきているサイン

また、始めに症状が出てから、以下の様子が確認できれば、快方へ向かっているのでなお安心です。熱が下がるのを待ちましょう。

・悪化していない
・頬は発熱で赤みを帯びているけれど皮膚の色は普通
・泣いていてもあやせば泣きやむ
・周囲に興味を持っているなどの様子

熱のある赤ちゃんを安静にするときの注意点

では、自宅ではどのように過ごすのが良いのでしょうか?もちろん、安静にしているのが一番ですが、ただ寝ているだけでいいというわけではありません。注意点をみていきましょう。

服装

夏風邪を引いてしまった場合は、気温が高いために服を着ることを嫌がるかもしれません。

しかし、薄手の長そで長ズボンで寝るのがいいでしょう。布団もタオルケットにするなどして調節してあげましょう。それ以外は、通常通り暖かくすることが必要です。

厚着をすることで大量に汗をかかせて熱を下げようとする方もいるかもしれませんが、逆効果です。余計に体力を消耗させてしまいますので、控えましょう。

室温

最適な温度は26度前後です。クーラーを使用しても構いませんので、調節してあげましょう。ただ、風が直接あたらないようにすることや、部屋の中が乾燥しすぎたりしますので注意しましょう。風向きを変える、加湿器を設置するなどの対策が必要です。

食事

熱が下がるようにと栄養のあるものをたっぷり食べさせたいという方もいるかもしれませんが、風邪を引いている時は胃腸の機能も低下しています。

負担をかけると症状が悪化しかねませんので、消化のいいものを与えましょう。

・熱くないもの
・柔らかくて刺激のないもの
・塩味や酸味が少ない
・水分はたっぷりと
・ゼリーやプリン、アイスクリームなどは食べやすいのでオススメ

子どもが欲しがる時に少量ずつで大丈夫なので食べやすいものをあげるとよいでしょう。

水分補給

熱を出した時には、イオン飲料水を与えましょう。水分補給用に経口補水液を準備しておくと安心です。

ただいつ使うかも分からないので買わないという方もいるかもしれません。いざという時は自分で作れることも覚えておきましょう。

イオン飲料水は、1リットルの湯冷ましに、ティースプーン半分の塩とティースプーン4杯の砂糖を入れて混ぜるだけです。

これは脱水の場合にも点滴を打たずに改善できるという方法です。

血液より低い浸透圧で少量のブドウ糖が含まれますし、効率よくナトリウムや水分を補給できますので、熱の症状の他に、嘔吐や下痢をしている子どもにも効果があるので試してみましょう。

お風呂

熱が出れば汗をかきますので、身体がべたつきます。しかし、入浴は避けましょう。数日間熱がある場合は、よく絞ったタオルで身体を拭いてあげましょう。

おむつを使っている場合はかぶれてしまう恐れもあるので、簡単にシャワーをしてあげるとよいです。

体を冷やす

熱を下げるためには氷風呂に入るといい、という説も海外ではあるようですが危険ですので止めましょう

身体を冷やす方法として、水に氷を入れた袋を薄いタオルに包み、脇の下や太ももの付け根に当ててあげることが効果的です。直接触れると極度に冷却されますので、必ず薄いタオルに包んであげましょう。

近年、額に貼る冷却シートがありますが、あまり効果は期待できません。水枕においてもそうですが、効果よりも気持ちよさのために使用することをお勧めします。身体を冷やすか、温めるかは状況によって異なります。寒がっているようなら温め、暑がっているようならば冷やしてあげましょう。

解熱剤

熱が出たからといって、すぐに解熱剤を使用してはいけません。ただ、解熱剤は強すぎるから使わないというのも正しくないといえます。

一般的な目安として、38度5分を超えたら解熱剤を投与しても問題ないといわれていますが、たとえ熱があっても元気ならば必要ないでしょう。熱が高く、元気がなくて辛そうならば解熱剤で手助けをしてあげましょう。

解熱剤は坐薬の他に、粉やシロップなど数種類にわたります。解熱剤自体に病気を治す作用はなく、熱を一定時間下げる薬なので、熱が下がったからといって遊びまわってしまったら意味がありません。

そして、小児で使える解熱剤の成分は「アセトアミノフェン」「イブプロフェン」と限られています。

アセトアミノフェンの入った製品
・アンヒバ坐薬
・アルピン坐薬
・カロナール

イブプロフェンの入った製品
・ユニプロン坐薬
・ブルフェン

ポンタールの成分であるメフェナム酸や、ボルタレンの成分であるジクロフェナクナトリウムは使用できません。また、医師に処方される解熱剤は、子どもの体重に合わせて量が決められています。

兄弟で発熱をして症状が同じ場合、兄の薬を発症した弟に飲ませていいのか迷うかもしれません。薬の分量をどれだけ減らしたらいいのか分からない、弟は薬が効きすぎるかもしれないなど不安な面がありましたら、使用は控えましょう。

反対に、薬の量は体重で決められていますので、熱の方が威力を持っていると解熱剤を飲ませても改善しないこともあります。

これは量が問題であっただけで、病気自体が深刻・重症なわけではありませんので、心配はいらないでしょう。解熱剤投与後に、すぐに熱が下がったからといって効きすぎたと恐れることもありません。適切な配合だったのです。

ただし、解熱剤を投与してから熱が下がり過ぎ、ぐったりしている場合は要注意です。病院に連絡するか、診察を受けましょう。

自宅で上記のことに注意をして安静にしていれば、熱は下がってきます。心配で目が離せないかもしれませんが、冷静な判断が求められます。

上手な薬の飲ませ方 ~粉薬編~

粉薬の場合は、少量の水で団子状に練り、練った粉薬は上あごに擦り付けましょう。ここで、大切なポイントは上あごに擦り付けるということです。赤ちゃんの上あごには味を感じる味蕾がありません。

そして、赤ちゃんは授乳の際に上あごと舌で挟んでおっぱいを飲むので、薬をセットしたその後すぐに授乳をすれば薬を一緒に飲み込めるという仕組みです。これは、大人が苦手な食べ物を水などで流し込むのと同じ原理です。

何回も行うと嫌がることがあるので、できるだけ少ない回数で済ませるようにしましょう。

上手な薬の飲ませ方 ~シロップ編~

シロップは液体ですので、基本的にはそのまま飲ませます。

  1. スポイトで吸う

  2. お口にすっと入れて、ちゅっと出す!

これだけです。

ポイントは、舌先に乗せないことです。舌先は、味の感覚が敏感ですので、できるだけ喉の奥に入れてあげましょう。もちろん、むせてしまわないように少しずつ、スポイトは薬局で売られていますので、処方箋をもらう時に聞いてみましょう。

シロップは哺乳瓶の乳首で飲ませる

これは、新生児の時にK2シロップを看護師さんが飲ませてくれた方法です。哺乳瓶の乳首の部分のみに少量ずつシロップを入れて、赤ちゃんに飲んでもらいます。普段から哺乳瓶に慣れている赤ちゃんであれば、抵抗なく飲んでくれることもよくありますよ。

何より大切なことは、ママが必死になって怖い顔をしないことです。「お薬を飲んで元気になろうね~。」「お薬を飲んだら美味しいオッパイ・ミルクを飲もうね~。」と声をかけながら飲ませてあげてくださいね。

離乳食が進んでいる赤ちゃん

離乳食が進んでいる母ちゃんは、色々な作戦を練ることができます!

スプーンで少しずつ飲ませる

離乳食でスプーンに慣れているお子さんであれば、スプーンで少しずつ飲ませてあげましょう。できるだけ味を感じにくい、奥へ流し込んであげます。ただ、ほとんどシロップは赤ちゃんが好きな甘い味に作られています。

薬を混ぜた水で小さな氷を作る

冷たくなると味を感じにくくなります。夏の暑い時期だと、小さな氷にしてお口に入れてあげればコロコロと転がしながら飲んでくれますよ。シロップなら水と混ぜて、粉薬なら溶かして作ってみましょう。

▼アイスクリームに混ぜる
冷たいものは味を感じにくいという原理を利用して、アイスクリームに混ぜるのも効果的な方法です。
▼ジュースに混ぜる
少量のジュースに混ぜて飲ませましょう。ジュースの量が多いと、最後まで飲み切れないこともありますので、注意してくださいね。
▼ゼリーやプリンに混ぜる
大好きなゼリーやプリンに混ぜるのも、メジャーな方法です。粉薬をそのまま振りかけるとザラザラした感じや嫌で食べてくれないこともあるので、少量のゼリーを取り分けて、混ぜてから食べさてみましょう。お薬専用のゼリーも売られていますので、試してみてくださいね。
▼チョコレートに混ぜる
味の濃いものに混ぜると飲んでくれるお子さんは多いです。
▼シロップと粉薬を混ぜる
シロップと粉薬が一緒に処方された時は、お薬同士を混ぜるという方法もあります。薬を飲む回数が1回で済むので、効率的です。甘いシロップが大好きなお子さんは、ぜひ混ぜてみてあげてくださいね。※薬剤師さんに混ぜても良いか確認してから試しましょう。

離乳食が始まると、色々なものに混ぜて飲ませる作戦が効果的です。ただし、混ぜてはいけないものもあります。

薬と混ぜる時に注意すべきもの

お薬を混ぜるときには注意すべきことがあります。効き目が減ってしまうので混ぜてはいけないもの、混ぜると苦みが増してしまうものもあります。

混ぜてはいけないもの 混ぜてはいけない理由
牛乳 体への薬の吸収が悪くなることがあります。ただ、牛乳は薬を一番飲みやすくしてくれる飲み物でもあります。
グレープフルーツなど酸味のあるジュース 味が変わって苦くなってしまうことがあります。また、抗生剤は酸味のあるものと相性がよくないこともあります。
温かい飲み物 薬によっては温度で、薬の成分が変わってしまったりすることがあります。
ミルク お薬の後にミルクを飲ませるのは問題ありません。ただし、ミルク自体に飲ませてしまうと、ずっとお薬の味が続いてしまい、ミルクを嫌いになる場合があります。
主食となる食べ物 豆腐やうどんなども混ぜやすい食べ物ですが、栄養価の高い食べ物に混ぜるのは避けましょう。
万が一、その食べ物を嫌いなると大変です。また、すぐにお腹いっぱいになってしまって、飲み切れないというデメリットもあります。

お薬が処方されたら、必ず薬剤師に「混ぜてはいけないものはあるのか?」を聞くようにしましょう。聞きそびれてしまった場合は、自己判断をせずに、電話で聞くようにしましょう。

症状が悪化してきたら

もし、症状が悪化して病院に行く場合、平日の昼間はかかりつけの医院へ行きましょう。

休日や夜間

休日や夜間で心配な症状が出た場合は、先ほどご紹介した小児救急電話相談に相談してみましょう。

すぐに、診てもらう場合は、小児科のある休日夜間救急センターや小児初期救急センターに行きましょう。

休日夜間救急センターとは普段聞き慣れない言葉ですが、全国に500所以上に拠点しています。症状はそれほど重くないけれど、翌日まで待つのが心配だという時にも活用できます。

近くにあるセンターの連絡先を確認しておくと安心です。

熱性痙攣(ねつせいけいれん)

救急センターに自身で行くことも大切ですが、一刻を争う場合もあります。

特に多いのは、熱性痙攣(ひきつけ)です。

発熱時に呼び掛けに反応しなくなり、目が上の方の一点を凝視して四肢が硬直したり、規則的な動きを繰り返すようになります。

1~2歳の間で起こることが多く、熱が一定の高さに達したからといって誰もが発症するわけではありません。

この場合は、髄膜炎や脳炎が隠れていないかチェックしてもらう必要がありますので、すぐに受診しましょう。

初めて熱性痙攣を起こした子どもを見ると、驚きのあまりパニックになるかもしれませんが、長くても2~3分で終わります。

嘔吐をする恐れがありますので、吐いた物が喉につまらないように、身体を横にしてあげましょう。

舌をかまないようにと口を無理にこじあけ、スプーンや割り箸を入れようとするのはかえって危険なので止めましょう。

まとめ

赤ちゃんの発熱は想像していなかった状況にママさんパパさんもどうしても焦りがちですよね。これからの時期夏風邪も怖いものです。そして赤ちゃんは言葉で伝えられないため、何が原因で発熱しているのか分かりづらいものです。発熱しても元気なので自宅で安静していたら、夜中に急に悪化したというケースもあるかもしれません。なのでこの記事を読んで理解しておくだけで実際発熱してしまっても少しは安心ですよね。