【助産師さんに聞いた】授乳後の赤ちゃんのげっぷの上手な出し方とコツ!

授乳後の赤ちゃんのげっぷの上手な出し方

ママさんは出産してから数時間後には赤ちゃんにミルクや授乳を始めます。
授乳の仕方もそうですがわたしがずっと苦手だったのは飲み終えた後の赤ちゃんのげっぷを出すことでした。
何度やっても出なかったり、せっかく飲んだミルクを出してしまったりとなかなか上手くできず苦労したママさんも多いのではないでしょうか。

そこで今回はわたしが助産師さんに教えてもらったげっぷを上手に出すコツをご紹介したいと思います。

また、赤ちゃんのげっぷはいつまで出した方がいいのかなども聞いてきたのでぜひ参考にしてみてくださいね。

赤ちゃんにゲップが必須な理由は?

赤ちゃんは息継ぎしなくてもミルクや母乳を飲むことができますが母乳やミルクをまだ上手く飲めない赤ちゃんは、母乳やミルクと一緒に空気を飲み込んでしまいます。
哺乳瓶は空気が入らないとミルクが出てこない構造になっているので、おっぱいから飲むより空気を飲み込みやすいのです。
赤ちゃんのお腹に空気がたまると、お腹が張って苦しいだけでなく、母乳やミルクを吐き戻してしまうことがあるので、げっぷでお腹の空気を出してあげることが必要なのです。

新生児の赤ちゃんは自力でげっぷを出すことは難しいため、パパさんママさんがサポートしてあげましょう。

赤ちゃんのげっぷを出すときに気をつけること

赤ちゃんのげっぷを出すときに気を付けることは、げっぷが出ないからといって強く叩いたりゆすったりしないことです。

「げっぷを出さなくちゃ!」と必死になってしまい、赤ちゃんの背中を叩くときに思わず力が入ってしまうママさんもいらっしゃるかもしれません。
強く刺激を与えれば出るというものでもないので焦らないことが大切です。

もし、しばらくしてもげっぷがでないようなら無理せず一旦止めましょう
縦抱きにしてしばらくしていると急に出たりすることもありますし口からじゃなくおならとして身体の外に空気が出ていく場合もあります。
「叩くときに、つい力が入ってしまう」という人は、腰から背中に向かってさすってあげましょう。

げっぷを出すときに一緒に少量のミルクや母乳が出ることもあるので、ガーゼやハンカチを赤ちゃんの口元に置いておくとママさんの衣類も汚れないので良いですよ。

1日に2~3回、 大きなゲップとともに「ゲボッ」と一気に吐く場合はげっぷが不十分なことが多いので、授乳の途中で1回げっぷを出すと嘔吐が減少する可能性があります
しかし、げっぷが出なくても、飲み込んだ空気はおならとして出ることもあるので、赤ちゃんが吐いた後も機嫌がよく、体重も増えているなら過度に心配せず様子を見ましょう。

げっぷによる嘔吐と病的な嘔吐なの区別が重要
赤ちゃんが嘔吐した場合、それがげっぷによるもので心配しなくてよいものなのか、それとも病気の可能性があり受診が必要なのかを区別することが重要です。
げっぷと一緒に吐いたり、咳などでおなかに力が入って吐いたものであれば、特に心配はいらないでしょう。

しかし、嘔吐を繰り返している場合、あるいは噴水状に吐いた場合、吐いたものの中に血液や胆汁が混じっている場合、発熱を伴う場合などは受診してください。
繰り返し嘔吐している場合は、体の中の水分量が不足して脱水につながる可能性があるので、夜中でも早めに診てもらうことが大切です。

赤ちゃんのげっぷの上手な出し方

わたしが助産師さんから聞いた赤ちゃんのげっぷの上手な出し方をご紹介します。
赤ちゃんの中には、空気をそれほど吸い込まない子もいて、げっぷが出ない場合もありますが、「授乳したらげっぷ」が基本です。

いろんなやり方があるので、その中からママさんと赤ちゃんのお互いの出しやすいやり方を見つけてくださいね。
最初は慣れないのでうまくいかないかもしれないけれど、何度も経験すればだんだんコツがわかってきて楽に出すことができるようになってきましたよ。

ゲップの出し方 その① 縦抱き

・赤ちゃんの抱き方・支え方

赤ちゃんの顔が正面にくるぐらいまで抱き上げます。吐き戻すことがあるので、ママの肩にガーゼなどを載せ、その上に顔をおくようにしましょう。
肩にもたれさせかけ、片手でお尻を支え、もう一方の手で下から上に向かって背中をさするか、優しくトントン叩きます。

・ポイントと注意点

ママのからだの中心側にあかちゃんの重心が乗るよう密着させ、赤ちゃんのお腹を軽く圧迫することです。
こうすることで、程よく胃が押されてゲップが出やすくなります。
注意点は、首をぐらぐらさせないように支えて、優しく叩くことです。

■ゲップの出し方その② 座って

・赤ちゃんの座らせ方・支え方

ママの腿の上に赤ちゃんを右向きに座らせます。
赤ちゃんの右腕がママのお腹にくる状態です。
やりづらかったら違うほうの手でも大丈夫です。
左手で首の後ろを支え、右手を広げて、赤ちゃんのあごをもち、少しだけあごを上に傾けます。
右手に赤ちゃんの体重が乗ったら左手で下から上に向かってさするか優しくトントン叩きます。

・ポイント

右手は、赤ちゃんの首を絞めないように注意しましょう。
手のひらを赤ちゃんの胸に当て、指であごを支えます。

赤ちゃんを「胃から口までを一直線にする」ことです。
こうすると、空気の通り道がまっすぐになるので、胃にたまった空気が口から出やすくなります。

ゲップの出し方 その③ うつ伏せ

・赤ちゃんの寝かし方・支え方

赤ちゃんのお腹を下にして、ママの太ももと垂直になるようにして、太ももの上に赤ちゃんをうつ伏せで寝かして背中を下から上にさするか、とんとんとたたきます。
こうすると、お腹が赤ちゃんの体重で圧迫されます。
また、噴門(食道と胃の境目)は背中の方を向いているので、うつ伏せの姿勢は空気が出やすくなります。

いつまでげっぷを出した方がいいのか?

授乳後のげっぷはいつまでママさんが出した方がいいのでしょうか?
授乳の度になかなか出ないげっぷと格闘していると、いつまで続ければいいの?
と思うことがあるかもしれません。
けれど実は、げっぷをしなければならない期間はそう長くはありません。

個人差はありますが、早ければ生後3~4ヶ月から、平均的には生後5~6ヶ月でげっぷの助手はいらなくなりそうです。
しかし、げっぷが出なくて苦しそうにしていたり、不快な様子がある場合は時期に関係なくげっぷを出すサポートをしてあげましょう。

げっぷが出なかった場合

結論から言えば、赤ちゃんのげっぷが出なくてもあせる必要はありません。

上手に飲めている子や母乳育児の赤ちゃんは、ママやパパがサポートしてもげっぷが出ないことはよくあります。
体重増加が順調、機嫌がいい、眠れている、おなかの張りがそれほどないなどの場合は心配なくていいでしょう
縦抱きで室内を少し歩いたり、5分くらい背中をさすって様子を見てもげっぷが出ないときはサポートしなくて大丈夫です。
ただし、げっぷが出ないままで寝かせて吐いてしまうと、のどを詰まらせることがあります。
げっぷが出ないことが病気の症状になることはありませんが、赤ちゃんの様子や症状によっては、病気が潜んでいる場合も。
次の「げっぷが出ないときの対処法」をしっかり確認して対処しましょう。

げっぷが出ないときの対処法

1:右半身を下にして寝かせる
体の右側を下にして、丸めたバスタオルを背中に挟んで寝かせると、消化を促すので試してみてもいいでしょう。

2:横向きに寝かせる
赤ちゃんの顔と体を横向きにして寝かせましょう。布団にバスタオルなど敷いておくと安心です。

3:この様子があったら受診して!
以下の様子や症状があったり心配なことがある場合は、小児科医に相談することをおすすめします。
(1)体重が増えない
(2)機嫌が悪く眠れない
(3)元気がない
(4)おなかが張って苦しそう
(5)母乳やミルクを噴水のように大量に吐く
(6)母乳やミルクを吐き戻す回数が頻繁
(7)便の量が少ないなど

まとめ

赤ちゃんがなかなかげっぷをしないと心配になってしまうかもしれません。
5分ほど赤ちゃんの背中をさすったり軽く叩いたりしてもげっぷが出ない場合は、赤ちゃんの体勢を整え、寝かせてもかまいません。
授乳のたびにげっぷをさせるのは大切ですが、あくまでママが疲れない程度とし、抱っこの仕方を少し工夫しながら赤ちゃんに適したげっぷの出し方を見つけましょう。