【2021年新年】毎年のことだけと意外に忘れがち!知らないと恥ずかしい…初詣の拝の作法やマナ―など

一年に1回訪れるお正月。初詣にいざいくとなっても毎年のことながら忘れてしまいがちですよね。今回は初詣がどのようにして始まったのか。そして初詣に行く際のマナーなどについて簡単にまとめてみました。

新年からお参りをすると「今年一年も頑張るぞ」という気持ちが湧いてきますね。新しい年を清らかな気持ちで過ごすためにも初詣に行ってみるのはいかがでしょうか?

そもそも初詣って

初詣・初詣で(はつもうで)とは、年が明けてから初めて神社や寺院などに参拝する行事。一年の感謝を捧げたり、新年の無事と平安を祈願したりすることをいいます。また、初参・初参り(はつまいり)ともいいます。

お正月の3が日や松の内(7日、または15日まで)、遅くても1月中くらいまでには初詣に行くという方が多いのではないでしょうか。

初詣の由来は平安時代からある「年籠り(としごもり)」という風習から来ていると言われています。

大晦日から元旦にかけて氏神様のいる神社にこもり、新しい年の豊作や安全を夜通し祈願するという風習です。

やがて、年籠りの風習は大晦日にお参りをする「除夜詣」と元旦にお参りをする「元日詣」の2つに分かれます。

江戸時代頃までは元日詣では「恵方詣」とも呼ばれ、その年の恵方の方角にあるお寺や神社を参拝していました。

その後、時代の流れとともに簡略化され元日のお参りだけが残り、交通網の発達により氏神様や恵方にこだわらずに好きなお寺や神社にお参りに行くようになりました。

「初詣」という言葉が使われるようになったのは大正時代頃と言われています。

初詣に行く理由

初詣とは新年にお寺や神社を参拝して、昨年一年を無事に過ごせた感謝を伝えると共に新しい年の幸せを願う行事

初詣は、仏様や神様がお寺や神社にいらっしゃる時期に、1年間無事に過ごせた感謝と、今年も無事に過ごせますようにと、新年のご挨拶と幸せの願掛けをするという意味があります。

お正月の松の内の期間(関東は1月7日まで、関西は1月15日まで)はお寺や神社に、その土地を守る氏神様がいらっしゃると言われています。

このような歴史や由来、意味を知ったうえで訪れると、感慨深い新鮮なお参りとなりそうですよね。

また、新しい年が始まるとなぜだか気持ちも新たに身の引き締まる思いがしますよね。

新年に新しい気持ちで家族と一緒に初詣に行くというのも、新しい年を気持ちよくスタートさせる行事の一つと言えるのではないでしょうか。

神社とお寺、どちらに行くのが良い?

初詣は神社とお寺、どちらへ行けば良いのかお悩みの方も居るかもしれません。結論から言いますとどちらでも大丈夫です。

神社には神様が。お寺には仏様がいらっしゃいます。信仰上の理由により違いはあるかもしれませんが、多くの神様や仏様は区別なく信仰の対象とされています。
初詣とは「昨年を無事に過ごせたことへの感謝、新年も息災に暮らせるよう神仏へご挨拶に行くこと」です。自分がご挨拶をしたい神仏の居るところへ心をこめて詣でに行くことが一番ですね。

毎年同じ場所へ行くべき?

代々お世話になっているお寺や地域の氏神様へお参りするのが基本です。ただ、近年では自分の行きたい場所へお参りに行くという方も増えています。

有名な神社やお寺へ行きたい、縁結びなどのご利益のある神社へ行きたいなど希望は様々です。そのような場合にはまず氏神様などへのお参りを済ませてから行くのが良いですね。複数箇所へ参拝するのも問題はありませんので、新年から様々な寺社へお参りに行くのも清々しい気持ちになって良いかもしれませんね。

大切なのは1箇所1箇所へいらっしゃる神様、仏様へ敬意と感謝の気持ちを込めてお祈りすることです。

初詣に行く時期

時間帯は?

初詣に行く時間帯にこれといった決まりはありません。
しかし、 慶び事は午前中に行うと良い、夜の時間帯の神社には陰の気が多いので行かないほうが良いという説もあり「神様への謝意をより深く表す」という意味合いでは元日の早い時間に参拝するのがおすすめでしょうか。

また最近は大晦日の夜から元日にかけて参拝へ行く人も多く、これは二年参りと呼ばれより功徳が得られるともされています。

お正月の寺社は多くの人で混み合います。「絶対この時間帯に行かなければ」というものでは無いので自分の体調などと相談しながら参拝時間を決めましょう。

いつまでに行けば良い?

初詣は当然、年が明けたら早めに行ったほうが良いのは分かるけれどいったいいつまでに行ければ良いのでしょうか?一般的にはお正月の三が日のうちに行くものと考える人が多いです。他にはお正月の終わりとされる小正月までに行けばいいとされています。

3が日のうちに行けるのが理想ではありますが、行けなかった場合には15日までに参拝できれば大丈夫だと覚えておくと良いですね。

喪中の初詣は?

身内がなくなった際に、初詣に行くか行かないか迷ってしまう方もいらっしゃると思います。『喪中』か『忌中』かによって、初詣できるかどうか変わってきます。

喪中の初詣

『喪中』は『故人を悲しんでいる』という意味。

故人の悲しみの期間です。

一般に自分の父や母、子供がなくなた場合は、亡くなられた日(命日)からほぼ1年。亡くなったのが、兄弟・祖父母であれば、半年とされています。

一周忌を喪明けとするのが、一般的ですが『『慶事』を控えている』『年が変わって区切りが良い』といった理由で短縮されることもあります。

忌中の初詣

忌中とは、家族など、身近なひとの死を悲しみ、慎む期間のことです。身内がなくなって間もない期間、忌中の初詣(参拝)については神道と仏教で考え方が違います。

お寺では、家族が亡くなってから49日間が忌中の期間とされています。
仏教では、亡くなった人が死後49日後に仏さまのところに向かうと言われているため、49日に法事を行います。

49日と聞くと、喪中のイメージがありますが、実は忌中のことだったんです。

そして、神社では、最大50日間が忌中の期間とされています。
神道では、亡くなった人との関係によって、日数が変わるんです。

同居している人(血縁関係なく)  50日

父母・配偶者・子供(7歳以上)  10日

祖父母・兄弟姉妹  5日

配偶者の父母子供(7歳以上)  5日

曾祖父母・ひ孫  2日

甥・姪  2日

おじ・おば  2日

配偶者の孫・兄弟姉妹  2日

忌中は、家族などの身近な人や親しい人によって日数が違うんですね。

忌中の間は、お祭や結婚式、新年のお祝いなど、おめでたい行事になるべく関わらず、慎んで暮らします。

そのため、「神社では、忌中のあいだ初詣にお参りしないほうがよい」とされています。

なぜなら神道では、「死」は「穢れ(けがれ)」と考えられ、神さまの住まいである神社に穢れを持ち込むことがよくないとされているからです。

しかし、「お寺では、お正月には故人や先祖への新年の挨拶をするという考え方があるため、喪中でもお参りすることは問題ない」とされています。

とくに、浄土真宗では「死」は「成仏」と考えられているので、忌中という期間は無いんです。

つまり、忌中の期間に初詣に行きたいとき、お寺だとお参りできます。

初詣の行い方

~初詣の行い方~(入口編)

鳥居をくぐる前に…初詣の時だけでなく、普段の参拝の時もまず始めに、服装の乱れを整えましょう。そして鳥居を潜る際に、神様を敬う気持ちを表すため軽く会釈をしましょう。

どうやら神様は、礼儀正しい人を好んでいるそうですよ。

鳥居を潜る時は少し端による…鳥居の真ん中は神様の通り道となっているので、私たちは少し端の方を歩くようにしましょう。

初詣での作法(境内編)

手水舎で身を浄める…まず始めに手水舎(てみずや・ちょうずしゃ)で身を清めます。

▼手順は下記のとおりです▼

手順①:右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、左手を洗い清める。

手順②:左手にひしゃくを持ち替え、右手を洗う。

手順③:再び柄杓を右手に持ち替え、左手で水を受けて口をすすぐ。

手順④:再び左手を洗い清める。

手順⑤:最後に柄杓を縦にして、自分が持った柄の部分に水を流す。元の位置に戻す。柄杓は伏せておきましょう。

口をすすぐ際、直接柄杓に口を付けないようにしましょう!

 参拝・お参りのしかた(神社)

参拝・お参りの仕方①:神前に進み、姿勢を正します。

参拝・お参りの仕方②:賽銭を賽銭箱に入れます。

お賽銭を入れる時は神様に失礼のないよう丁寧にしましょう。

参拝・お参りの仕方③:鈴を鳴らします。

参拝・お参りの仕方④:もう一度姿勢を正します。

参拝・お参りの仕方⑤:ニ礼二拍手一礼の作法で拝礼を行う。

ニ礼二拍手一礼の時は、90度の礼を二回、胸の前で拍手を二回、もう一度90度の礼を行います。また、拍手は、鈴と同様邪気を祓う意味と、神様を呼び出す為と言われています。「かしわで」とも言われてます。

※上記は神社での礼拝の仕方です。寺院では拍手はせずに手を合わせ合掌だけとなっています。

境内を出る時は一礼を

最後に!境内を出る際にも一礼をしましょう。

お参りの効果を高める「神拝詞(となえことば)」

参拝の際に唱えるとよいと言われている神拝詞’(となえことば)というものがあります。

祓い給い 清め給え(はらいたまい きよめたまえ)

神ながら(かむながら)

奇しみたま(くしみたま)

幸え給え(さきわえたまえ)

願い事をする際には
神様へお参りする際、いきなり願い事をしてしまってはいないでしょうか?
願い事をする前にまずは感謝の言葉を述べましょう。自分の名前、住所を述べ所在を明らかにした後で、前年の感謝や報告を述べるのがマナー。「無事に新年を迎えられました。ありがとうございます」などと感謝を捧げます。
また、願い事は一つだけが基本です。欲張ってあれもこれも祈願するのではなく、一つの願いごとを心を込めて祈りましょう。
先ほどもお伝えしましたが、神様は礼儀正しい人を好んでいるらしいので、神様のご機嫌を損ねないよう、お参りの効果を高めましょう!

 参拝・お参りのしかた(お寺)

お寺の門をくぐる際には、神社の鳥居をくぐるのと同じように軽く一礼をするようにしましょう。この時、敷居を踏まずに跨いで通るようにします。
そして参道の中心は仏様の通り道でもあるので、中心を避けて左右どちらかの端に寄って歩きます。

もし参道の途中に線香を供える場がある場合には、線香の煙を浴びて体を清めます。仏具が置いてある場合には静かに1度ならし、合掌しながら心のなかで仏様へ感謝と祈願を捧げるようにしましょう。

お寺へお参りする場合には手は叩きません。ここが神社へお参りする場合との大きな違いですので注意するようにしましょう。

お賽銭はいくらがいいの?

おさい銭の時に思う疑問。「一体、幾ら入れたらいいのか。」多くの人が一度は考えたことあるのではないでしょうか。

お賽銭は、見返りを求めない心で行うことに意味があります。なので、あまり無理をせず自分にあった金額が一番いいようです。

賽銭の金額ではなく、あくまでその人の気持ちが一番大切ですね。自分の願いがかなった時の感謝の気持ちを表す金額がいいと言われてもいます。

また、語呂合わせや縁起担ぎの縁起の良い金額もありますので紹介します。

▼縁起の良い金額▼

5円:ご縁がありますように

10円(5円2枚):重ね重ねご縁がありますように

15円(5円3枚):十分ご縁がありますように

20円(5円4枚):よいご縁がありますように

21円:割り切れない数字なので、恋愛継続・夫婦円満願に良い。31円も同様

25円(5円5枚):二重にご縁がありますように

29円:福が来ますように(2=ふと9=くで福)

30円(5円6枚):安定と調和のとれたご縁がありますように。「六角形」は、安定と調和をもたらすとされています)

35円(5円7枚):再三ご縁がありますように

40円(5円8枚):末広ろがりにご縁がありますように

44円:幸せになりますように(4=しと4=しを合わせて「幸せ」)

45円(5円9枚):始終ご縁がありますように

50円(5円10枚):五重の縁がありますように

55円(5円11枚):いつでもご縁がありますように・午後に投げるとご縁がある

ついでに初詣でのおみくじの意味

初詣でついつい引いてしまうのがおみくじですよね。おみくじは本来、仏様や神様の意向をうかがう神聖な占いの儀式の一つでした。仏様や神様からメッセージやご利益をいただくという意味もあります。

おみくじの結果には大吉から大凶まであり、良し悪しの順番は諸説ありますが下記の2種類が一般的です。

[7種類パターン]

大吉>中吉>小吉>吉>末吉>凶>大凶

[12種類パターン]

大吉>中吉>小吉>吉>半吉>末吉>末小吉>凶>小凶>半凶>末凶>大凶

凶を引いてしまうとショックですよね!

しかし、凶や大凶は「これ以上下がることはなく後は上がっていくだけ」と、とても良い結果だと言う説もあります。

お寺や神社によっては、おみくじに凶以下のおみくじが入っていない場合もあるので安心してくださいね。

おみくじはお寺や神社の木に結んでいったり、持ち帰って神棚に上げたり身に着けて持ち歩いたりします。

木に結ぶのは「仏様や神様との縁を結ぶため」「木の生命力にあやかって願い事が実を結ぶように」と言った意味があります。

さいごに初詣の全国の人気スポット紹介

成田山新勝寺 【千葉県】

真言宗智山派の大本山。大塔にある高さ6mの不動明王は大迫力

約23万平方メートルの境内に多くの堂塔が点在し、じっくりと見ていたら丸1日はかかる。額に印を押してもらう新春不動明王御印紋は、学業成就のご利益もあると受験生にも人気だ。空港に近いことから外国人の姿も多い。天慶3(940)年に寛朝大僧正によって開山され、御本尊は不動明王。また、光明堂の裏にある奥之院には大日如来が祀られている。約300畳の広さを誇る大本堂から大塔へ進むと、眼下に成田山公園が広がる。3つの池の上流にある雄飛の滝はパワースポットとしても見逃せない。

【住所】千葉県成田市成田1
【アクセス】JR成田線成田駅から徒歩10分、京成本線京成成田駅から徒歩10分
【三が日の人出】約314万人

大國魂神社 【東京都】

例大祭「くらやみ祭」で知られる都内屈指の古社

大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)を武蔵国の守り神としてお祀りした神社。創建は、第12代景行天皇41(111)年5月5日と約1900年前に遡る。ご利益は開運招福・商売繁盛・交通安全・厄除け・縁結び。毎年5月5日を中心に行われる例大祭「くらやみ祭」は歴史ある祭りで、司馬遼太郎の『燃えよ剣』にも登場する。府中駅の西側を南北に延びる表参道は、天然記念物「馬場大門の欅並木」として、神社と共に府中のシンボル的存在になっている。三が日の人出は約50万人。

【住所】東京都府中市宮町3丁目1
【アクセス】京王線府中駅から徒歩5分

このスポットの詳細を見る

鶴岡八幡宮 【神奈川県】

源氏の守り神として崇敬を集めた古都鎌倉のシンボル

正月は全国有数の参拝者数を記録する鶴岡八幡宮。源頼義公が奥州を平定した際に京都の石清水八幡宮を現在の材木座付近に勧請し、由比若宮を建てたのが始まりといわれる。治承4(1180)年、源頼朝公が鎌倉に本拠地を置くと同時に現在地へ遷した。9月の例大祭で行われる流鏑馬神事は800年以上の歴史を持ち、世界的にも有名。元旦から7日までは、「御判行事」という御神印を額にいただき、無病息災や開運厄除などを祈る神事が行われ、境内は参拝客で大にぎわいとなる。

【住所】神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
【アクセス】JR横須賀線鎌倉駅から徒歩10分

善光寺 【長野県】

「牛にひかれて善光寺参り」で全国的に有名な大寺院

「一生に一度はお参りしないと極楽に行けない」といわれ、全国から多くの参拝者が訪れる。創建以来約1400年、源頼朝や武田信玄、徳川家康など時の権力者からも篤い信仰を集めてきた。御本尊は、一光三尊阿弥陀如来。現在の本堂は、元禄16(1703)年に徳川幕府が松代藩に命じ工事を開始、宝永4(1707)年に完成したもの。江戸時代中期を代表する寺院建築として国宝に指定されている。大晦日には除夜の鐘、元旦の1:00から全山僧侶による新年最初の法要・朝拝式(ちょうはいしき)を執行する。

【料金】境内自由、本堂内陣参拝・お戒壇巡り・善光寺史料館共通券500円、山門拝観500円、経蔵拝観300円
【住所】長野県長野市大字長野元善町491-イ
【アクセス】JR長野駅からアルピコ交通バス宇木・若槻西条行きで15分、善光寺大門下車、徒歩5分
【三が日の人出】約50万人

金刀比羅宮【香川県】

庶民の信仰に支えられてきた讃岐のこんぴらさんは海の守護神

御祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)で、崇徳天皇も合祀されている。本宮は象頭山の中腹に鎮座していて讃岐平野が一望できる。表書院前庭の鞠懸(まりがかり=鞠場)で行われる優雅な蹴鞠(けまり)の神事もよく知られている。「こんぴら船々追風(おいて)に帆かけてシュラシュシュシュ」の唄でおなじみのこんぴら参りは、お伊勢参りと並ぶかつての庶民の夢だった。急な石段を登り、大門をくぐったら、名物の「加美代飴」を売る飴屋をのぞいてみたい。

【住所】香川県仲多度郡琴平町892-1
【アクセス】JR土讃線琴平駅から徒歩20分(参道入口)
【三が日の人出】約50万人

諏訪大社下社秋宮 【長野県】

「御柱祭」で全国的に知られる信濃國一之宮

旧中山道と甲州街道の分岐点に鎮座するお宮。下社は春宮と秋宮があり、秋宮には鳥居をくぐると樹齢700年から800年といわれる「根入の杉」がある。拝殿は、安永10(1781)年に完成した。日本一大きい青銅製の狛犬や注連縄があり、宝物殿には国指定重要文化財の売神祝印のほか、多くの貴重な宝物や資料が収められている。神事としては、申と寅の年に行われる「御柱祭」が有名。元日には歳旦祭が執り行われ、お正月も大いににぎわう。

【住所】長野県諏訪郡下諏訪町上久保5828
【アクセス】JR中央本線下諏訪駅から徒歩10分
【三が日の人出】約14万6000人

湊川神社 【兵庫県】

「楠公さん」と愛される神戸の名社

智・仁・勇の名将として名高い楠木正成公(大楠公)をお祀りし、全国から崇敬を集める名社。本殿には、棟方志功など著名画家から奉納された百点以上の天井画が飾られ、正月三が日のみ特別に殿内参拝を実施。宝物殿には、大楠公御着用と伝えられる段威腹巻や大楠公御親筆の法華経奥書(共に国重文)も展示。ご利益は、開運招福・家内安全・厄除・交通安全・情報業繁栄・流通業繁栄など。境内には商売繁盛の稲荷神社や学業向上の天満神社のお社もある。またお守りや破魔矢などの授与品、おみくじが多彩に揃うことでも有名。

【住所】兵庫県神戸市中央区多聞通3-1-1
【アクセス】JR山陽本線・神戸線神戸駅から徒歩3分、阪急・阪神高速神戸駅下車すぐ、地下鉄ハーバーランド駅・大倉山駅から徒歩5分
【三が日の人出】約115万人

宇佐神宮【大分県】

全国に4万社余りある八幡社の総本宮にふさわしい威容を誇る

伊勢神宮に次ぐ「第2の宗廟(そうびょう)」といわれる。神亀2(725)年現在の場所に御殿が造立され、応神天皇(八幡さま)をお祀りした。本殿は切妻平入の建物が前後に接続した独特の様式で、八幡造といわれ国宝に指定されている。神仏習合の発祥の地としても知られ、殺生の罪を悔いた八幡さまが仏教に救いを求めたのがはじまりとされる。また、神輿の起源は養老4(720)年の隼人の乱ともいわれている。三が日の参道はたくさんの露店と人で埋め尽くされる。

【住所】大分県宇佐市南宇佐2859
【アクセス】JR日豊本線宇佐駅から大分交通バス四日市行きで10分、宇佐八幡下車すぐ、または宇佐駅からタクシーで10分
【三が日の人出】約40万人

沖縄県護国神社【沖縄県】

明治以後、国のために散華された英霊約18万柱を祀る

奥武山公園(おうのやまこうえん)の中心に鎮座し、国道沿いの大きな鳥居が目印。沖縄出身の軍人軍属のほか、沖縄の地で散華された日本全国の戦没者や沖縄の一般住民の御霊も祀られている。昭和20(1945)年に戦禍に遭い、現在の社殿は昭和40(1965)年に再建された。正月には境内参道に数百灯の提灯が灯り、参拝者を温かく迎え、お守りや縁起物を授かる人々でにぎわう。

【住所】沖縄県那覇市奥武山町44(奥武山公園内)
【アクセス】ゆいレール壺川駅または奥武山公園駅から徒歩5分
【三が日の人出】約26万人

北海道神宮 【北海道】

参詣者数も道内ナンバーワンを誇る、北海道を代表する神社

明治2(1869)年、蝦夷地開拓の決定に際して東京で行われた「北海道鎮座神祭」を創祀とし、明治4(1871)年に現在地に鎮座された。北海道開拓を決めた明治天皇と、大国魂神(おおくにたまのかみ)、大那牟遅神(おおなむちのかみ)、少彦名神(すくなひこなのかみ)の四柱を祀る。境内にある道内屈指の桜並木も有名。ボーイスカウト、ガールスカウト、剣道団体、短歌結社など様々な人々が集まり、青少年の育成や文化活動の拠点にもなっている。道内一の人気スポットとあって正月三が日には、多くの初詣参拝客でにぎわう。

【住所】北海道札幌市中央区宮ケ丘474
【アクセス】地下鉄円山公園駅から徒歩15分
【三が日の人出】約71万人

気多大社 【石川県】

利家とまつが信仰した縁結びで知られる歴史ある神社

「氣多大社」の名のとおり、多くの「氣」が集まる神社。海を見下ろす高台には国指定重要文化財の本殿や神門などが建ち並ぶ。社殿背後にある天然記念物の氣多大社社叢は「入らずの森」と呼ばれる聖域。本殿には、試練を乗り越えて恋を成就させたという大国主神が祀られ、縁結びの神社として知られる。「入らずの森氣の葉祭」は、年に一度宮司が入らずの森に入り、森から神聖な氣を頂いて氣を一新し、厄除けと運気上昇を行うものである。三が日の人出は約20万人。北陸地方屈指の大社に遠方からも多くの人々が参拝に訪れる。

【住所】石川県羽咋市寺家町ク1-1
【アクセス】JR七尾線羽咋駅から北鉄能登バス能登高浜方面行きで10分、一の宮下車、徒歩5分
【三が日の人出】約20万人

伊奈波神社 【岐阜県】

三が日、岐阜県内では最も多くの参拝客が訪れる古社

景行天皇14(84)年に武内宿禰が稲葉山北西の椿原(現在の岐阜公園内の丸山)に五十瓊敷入彦命(いにしきいりひこのみこと)を祀ったことに始まる1900年以上の歴史を持つ古社。斎藤道三が稲葉山城を築城するにあたり、現在の稲葉山(金華山)のふもとに遷した。境内は壮大な本殿、拝殿、楼門などが建つ厳かな雰囲気だが、滝や小川も流れ緑豊か。岐阜の総産土神として篤い崇敬を受けている。岐阜県では最も多くの参拝客が訪れ、参道にはたくさんの露店が立ち並ぶ。三が日の人出は約79万人。

【住所】岐阜県岐阜市伊奈波通1-1
【アクセス】名鉄名古屋本線名鉄岐阜駅から岐阜バス長良橋方面行きで15分、伊奈波通り下車、徒歩5分
【三が日の人出】約79万人

静岡浅間神社 【静岡県】

古くから駿河国の総社として篤い信仰を集めている神社

通称「おせんげんさま」。4万5000平方メートルの広大な境内には、文化元(1804)年より60年の歳月と当時の金額で10万両を費やして建築された漆塗り極彩色の社殿群がある。特に楼閣造りの大拝殿は浅間造りの代表的なもの。これを含む社殿26棟が国の重要文化財に指定。ご利益は、開運招福・商売繁盛・交通安全・縁結び・安産ほか。併設の文化財資料館では、賤機山古墳、徳川家、山田長政などに関する神社の宝物や静岡市の歴史に関する資料を展示。1月8日、境内にある医薬の神・少彦名神社の例祭では、多くの参拝者が訪れる。

【住所】静岡県静岡市葵区宮ケ崎町102-1
【アクセス】JR静岡駅からしずてつジャストラインバス美和線・安倍線で8分、赤鳥居浅間神社入口下車すぐ、またはJR静岡駅から徒歩15分
【三が日の人出】約50万人

三嶋大社 【静岡県】

源頼朝が源氏再興を祈願したことで知られる伊豆国一の宮

古くより三島の地に鎮座し、奈良・平安時代の古書にも記録が残る伊豆国一の宮。源頼朝に深く崇敬され、源氏再興を祈願し、緒戦に勝利したことでも有名。宝物館には、北条政子が奉納した当時の材料と技法で制作した「梅蒔絵手箱」を展示している。ご利益は商売繁盛・家内安全・交通安全・厄除けなど。初詣は参拝者でいっぱいの境内に鳴り響く初太鼓に始まり、全ての人がこの1年幸福であるようにと開運祈祷祭が斎行される。また、1月7日には静岡県無形文化財指定の「お田打ち神事」が行われる。

【住所】静岡県三島市大宮町2-1-5
【アクセス】JR東海道新幹線三島駅から徒歩15分
【三が日の人出】約62万人

函館八幡宮 【北海道】

「函館」名称発祥の総鎮守「八幡宮」

文安2(1445)年、領主・河野加賀守政通公が、館を築き東南の隅に八幡神を祀ったのが始まり。現在の社殿は大正4(1915)年に完成し、日吉造りと権現造りを併せた「聖帝八棟造り」の壮麗かつ優雅なたたずまいで、大正式八幡造りの代表作といわれている。元旦に授与される、「幸福みくじ」には、更なる幸運への願いを込めて、純金の縁起物引換券が20本含まれている。初詣の運試しに引いてみては。

【住所】北海道函館市谷地頭町2-5
【アクセス】函館市電谷地頭停留場から徒歩8分
【三が日の人出】約7万人

鹿島神宮 【茨城県】

創祀は紀元前660年といわれる二千年以上の歴史を誇る古社

香取、息栖(いきす)とともに東国三社のひとつとして知られている。鮮やかな朱色の楼門は、日本三大楼門のひとつでもある。背後に広がる鬱蒼とした森には鹿が静かに暮らす別世界が広がる。Jリーグの鹿島アントラーズの「アントラー(角)」は、境内にいる鹿の角にちなんだものだ。戦国時代の剣客、塚原卜伝は鹿島神宮の神職の家系だった人物。そのため武芸上達も大きなご利益の一つだ。そのほか旅行安全・五穀豊饒・殖産・安産・開運などの祈願にも一年を通じて多くの参拝者が訪れる。初詣の人出は約70万人。

【住所】茨城県鹿嶋市宮中2306-1
【アクセス】JR鹿島線鹿島神宮駅から徒歩7分
【三が日の人出】約70万人

川越大師 喜多院 【埼玉県】

五百羅漢で知られる川越大師で、江戸城の暮らしに思いを馳せる

天長7(830)年に慈覚大師により創建されたが、寛永15(1638)年の川越大火でほとんどが焼失。徳川家光の命を受けて再建された。その際、江戸城紅葉山(現在の皇居)から移築されたのが「徳川家光誕生の間」の客殿と、「春日の局化粧の間」の書院である。笑ったり泣いたりと表情豊かな538体の羅漢さまは天明2(1782)年から約50年間にわたり建立され、日本三大羅漢の一つといわれている。1月3日にはだるま市が開催され多くの参拝者が訪れる。12月25日から1月8日は建造物の拝観不可。

【住所】埼玉県川越市小仙波町1-20-1
【アクセス】西武新宿線本川越駅から徒歩15分
【三が日の人出】約41万人

千葉神社 【千葉県】

「千葉の妙見さま」として親しまれる厄除開運・八方除の神社

千葉市の中心街に位置する、厄除開運・八方除の神社。平成2(1990)年に竣工した鮮やかな朱色が目を引く社殿は、上下に二つの拝殿がある日本初の重層様式で建てられている。主祭神は北辰妙見尊星王(=天之御中主大神)で、北極星と北斗七星の神様。このため千葉神社は人間の星(運命)や全方位を守護する「妙見(みょうけん)さま」として親しまれており、日本有数の「妙見信仰」の中心でもある。初詣には約65万人の参詣者が訪れ、厄除・八方除などを祈願。受験合格や学業向上は同じ境内にある千葉天神で祈願する。

【住所】千葉県千葉市中央区院内1-16-1
【アクセス】JR千葉駅から徒歩12分
【三が日の人出】約65万人

竹駒神社 【宮城県】

衣・食・住の守護神として崇敬を集めている日本三稲荷の一つ

小倉百人一首に登場する小野篁(おののたかむら)が承和9(842)年に陸奥守として着任した際、奥州の発展を祈って創建し、歴代の藤原家、伊達家の手厚い庇護を受けて発展した。江戸時代に建立された総ケヤキ造りの重厚な随身門のほか、唐門をくぐって参道を進むと、平成5(1993)年に再建された本殿があり、さらに奥にはお稲荷さんが祀られている。また、境内の一角には芭蕉の句碑も立つ。新年の歳旦祭だけでなく、旧正月も多くの参拝客でにぎわう。

【住所】宮城県岩沼市稲荷町1-1
【アクセス】JR東北本線岩沼駅から徒歩15分
【三が日の人出】約50万人

生田神社 【兵庫県】

「神戸」の地名発祥の歴史を持つ神社

「日本書紀」には、神功皇后が海外外征の帰途、神戸港で船が進まなくなったため、神意を占ったところ稚日女尊が現れ「我は活田長狭国に居らうと思う」と申された、と記されている。また大同元(806)年、朝廷より当社のためにお供えする家、世話をする家、守る家である神戸(かんべ)44戸を頂いたとあり、この「かんべ」が「こんべ」となり現在の「こうべ」となったと伝わり、以来、神戸のルーツ「生田さん」として親しまれている。1月1日0時に開門、宮司が打つ太鼓と共に楼門上では神戸太鼓が打ち鳴らされる。

【住所】兵庫県神戸市中央区下山手通1-2-1
【アクセス】JR神戸線三ノ宮駅から徒歩5分
【三が日の人出】約150万人

このスポットの詳細を見る

湯島天満宮(湯島天神) 【東京都】

梅の名所で知られる関東三天神のひとつ

学問の神様、菅原道真公を祀る。建築様式は、本殿と拝殿が幣殿でつながる権現造りで、伝統的な建築美が随所に。梅まつりなど季節行事も多い。泉鏡花『婦系図』の舞台としても有名。

【住所】東京都文京区湯島3丁目30-1
【アクセス】地下鉄湯島駅から徒歩3

西新井大師 【東京都】

地元の人々から「お大師さま」と慕われる下町の古刹

正式名は五智山遍照院總持寺。古来より「火伏せの大師」「厄除開運」の霊場として有名。ご利益は、厄除・方位災難除・家内安全・学業成就・交通安全・旅行安全・商売繁盛・開運など。毎月21日の縁日は大勢の人でにぎわう。境内には、西新井の由来になった井戸や、御堂内の塩をイボに付けるとたちまち治るといわれる塩地蔵などがある。また、100種2500株のボタンが植えられ、「西の長谷寺、東の西新井」とも呼ばれている。元旦の0:00には、元朝御開扉大護摩修行が行われ、三が日の参拝者数は約40万人。

【住所】東京都足立区西新井1丁目15-1
【アクセス】東武大師線大師前駅から徒歩5分

豊川稲荷(妙厳寺) 【愛知県】

商売繁盛のご利益で全国的に知られる

約570年前の室町時代に創建された曹洞宗の寺院で、信長、秀吉、家康、大岡越前守忠相、渡辺崋山などの武人や文人達の信仰を集めた。商売繁盛・家内安全・福徳開運にご利益があり、江戸時代になると庶民の間で信仰が広まっていった。お稲荷さんを祀った本殿は、間口18m、奥行き38m、高さ30m。総欅造りで昭和5(1930)年に完成するまで20数年の歳月を費やした。全国の信者数は数百万といわれ、特に元旦は大勢の人々でにぎわう。三が日の初詣客は約150万人。

【住所】愛知県豊川市豊川町1
【アクセス】JR飯田線豊川駅から徒歩7分
【三が日の人出】約150万人

住吉大社 【大阪府】

全国2000社以上ある住吉神社の総本社して信仰を集める

摂津国(せっつのくに)一の宮として古くから信仰され、禊祓の神、海上安全の神として崇敬されてきました。本殿の様式「住吉造」は、神社建築史上最古のものとされています。第一本宮から第四本宮まで4棟。本殿は文化7(1810)年に造営されたもので国宝に指定されています。ご利益は、開運招福・商売繁昌・交通安全・厄除け・縁結び・安産。年始には、元旦早朝に若水の儀、三が日は無形文化財「住吉踊」、1月4日に五穀豊穣を願う踏歌神事、7日には白馬を見て年中の邪気を祓うという白馬(あおうま)神事など、多くの行事があります。

【住所】大阪府大阪市住吉区住吉2-9-89
【アクセス】南海本線住吉大社駅から徒歩3分
【三が日の人出】約232万人

浅草寺 【東京都】

江戸庶民の信仰を集めた観音様は今でも東京を代表する名所

参道の仲見世には名物の雷おこしや人形焼きなどを売る店が並んでいます。江戸時代に建立された本堂などの伽藍は、東京大空襲でほとんどが焼けてなくなってしまいました。急勾配の屋根が特徴的な本堂や五重塔などは戦後に再建され、大提灯で有名な雷門も昭和35(1960)年に松下幸之助氏の寄進によって再建されたものです。元日0:00に弁天山にある鐘楼で「除夜の鐘」が打たれ、それを合図に本堂外陣では詰め掛けた参拝者から大きな歓声が湧き上がるのです。

【住所】東京都台東区浅草2-3-1
【アクセス】地下鉄浅草駅から徒歩5分
【三が日の人出】約295万人

多賀大社 【滋賀県】

「お多賀さん」の名で知られる延命長寿と縁結び・厄除けの神様

伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)と伊邪那美大神(いざなみのおおかみ)が御祭神。長寿の神様・厄除けの神様・縁結びの神様として信仰されています。古くから「お多賀さん」の名で親しまれ、全国的に信仰を集めてきました。境内には、本殿、能舞台、絵馬殿などのほか、延命のご利益があるといわれる寿命石や、安土桃山時代に造られた池泉観賞式の奥書院庭園があります。毎年、元旦に新年を祝いその年の五穀豊穣・国家国民の安泰を祈る歳旦祭を、1月3日には年の初めに神を迎える神事芸能である翁始式を行っています。

【住所】滋賀県犬上郡多賀町多賀604
【アクセス】近江鉄道多賀線多賀大社前駅から徒歩10分
【三が日の人出】約50万人

北野天満宮 【京都府】

学問の神様、菅原道真公を祀る全国天満宮の総本社

御祭神・菅原道真公、相殿に中将殿、吉祥女をお祀りする天神さんの宗祀(総本社)であり、天神信仰発祥のお社です。天暦元(947)年に御創建されました。桃山建築の国宝の御本殿は、慶長12(1607)年、豊臣秀頼公による建てられました。御神徳は、学業成就・試験合格・芸能上達・厄除け。大晦日は大祓に続いて除夜祭、火之御子社鑽火祭(ひのみこしゃきりびさい)が行われています。三が日は受験祈願や家内安全、厄除けに訪れる参拝者が60万人以上にも及びます。約2万坪の境内には、50種約1500本の梅があり、2月中旬から見頃を迎えます。

【住所】京都府京都市上京区馬喰町
【アクセス】JR京都駅から市バス50系統立命館大学前行きで30分、北野天満宮前下車すぐ
【三が日の人出】60万人以上

平安神宮 【京都府】

大鳥居は京都のランドマークの一つ。「時代祭」でも有名

平安遷都1100年を記念し桓武天皇を祭神として、幕末の戦乱によって荒廃した京都で、市民の熱意による町おこしの結晶として創建されました。社殿は平安京の正庁を模しており、白砂に朱色の柱がとても映えています。社殿のまわりには約3万平方メートルの広さの日本庭園・神苑があり、サクラやハナショウブなどが季節を彩る。10月に開催の「時代祭」は京都三大祭りの一つです。ご利益は、開運招福・商売繁盛・厄除け・縁結び・学業成就。大晦日は境内すべての灯籠に火を灯す終夜万燈が行われ、1月1日6:00からは歳旦祭が開かれています。

【住所】京都府京都市左京区岡崎西天王町97
【アクセス】地下鉄東山駅から徒歩10分
【三が日の人出】約50万人

伏見稲荷大社 【京都府】

全国で3万社を超える稲荷神社の総本宮

朱塗りの楼門は、天正17(1589)年に豊臣秀吉が寄進したと伝えられています。重要文化財の本殿は明応8(1499)年に再興された檜皮葺きの社殿。年末年始の行事としては、まず12月31日15:00から罪穢れを祓って清々しく新年を迎える大祓式が斎行され、稲荷大神のご守護により無事1年間を過ごし得たことに感謝する除夜祭が行われ、新年を迎えます。1月1日6:00からは、本殿で新年を寿ぎ国家の安泰と1年の無事平穏を祈る歳旦祭が行われるのです。

【住所】京都府京都市伏見区深草藪之内町68
【アクセス】JR奈良線稲荷駅からすぐ、または京阪本線伏見稲荷駅から徒歩5分

川崎大師 平間寺 【神奈川県】

厄除けのお大師さまとして庶民の信仰を集める

古くから厄除けのお大師さまと親しまれ、厄除けをはじめ諸願成就の護摩祈願を毎日おこなっています。境内には、大本堂のほかに不動堂や薬師殿、八角五重塔、仏教の経典が納められている経蔵などがあり、大本堂では、元日0:00から元朝大護摩供が修行され、1年の無病息災を祈願する大勢の人々が参拝しにきます。初詣の参拝者数は、全国でもトップクラスのお寺です。

【住所】神奈川県川崎市川崎区大師町4-48
【アクセス】京急大師線川崎大師駅から徒歩8分
【三が日の人出】約310万人

春日大社 【奈良県】

世界遺産にも登録されている古都奈良の古社

奈良時代のはじめに創建。皇室や武家、広く庶民からの信仰も集め、平安時代から今日にいたるまで多くの燈籠が奉納されました。毎年2月の節分の日と8月14日・15日に行われる「万燈籠」は、3000基の燈籠が灯る幻想的な神事。境内にある国宝殿は、源義経により奉納されたと伝わる「赤糸威大鎧」をはじめ、国宝352点と重要文化財971点が収蔵されているそうです。1月2日には、神仏習合時代の神前読経がしのばれる「日供始式並興福寺貫首社参式」が行われます。ご利益は、開運厄除・交通安全・縁結び。

【住所】奈良県奈良市春日野町160
【アクセス】近鉄奈良線近鉄奈良駅から奈良交通バス市内循環で7分、春日大社表参道下車、徒歩10分
【三が日の人出】約50万人

明治神宮 【東京都】

初詣者数が毎年全国トップの、日本を代表する神社

明治天皇と皇后の昭憲皇太后のご神霊をお祀りするために創建されました。初詣者数は三が日で300万人以上であり、12月31日から1月1日は終夜お参りができます。ご利益は皇室弥栄・世界平和・国家安泰・家内安全・社運隆昌・縁結び・厄除け・交通安全・合格成就など。国民からの献木約10万本により造成された代々木の杜は、今では都会のオアシスに。また、2019年10月26日に新たに誕生した「明治神宮ミュージアム」では、開館記念展前期として1月19日まで明治天皇・昭憲皇太后が御使用になった御品を展示しているそうです。

【住所】東京都渋谷区代々木神園町1-1
【アクセス】JR山手線原宿駅・代々木駅、小田急小田原線参宮橋駅、地下鉄明治神宮前<原宿>駅・北参道駅・代々木駅からすぐ
【三が日の人出】約312万人(平成31年)

橿原神宮 【奈良県】

畝傍山東南麓に鎮座し、第一代天皇・神武天皇と皇后を祀る

第一代天皇であり日本建国の始祖、神武天皇と媛蹈鞴五十鈴媛(ひめたたらいすずひめ)皇后が祀られています。重要文化財指定の本殿は安政2(1855)年築の元京都御所の元内侍所(ないしどころ)である賢所(かしこどころ)を、神宮創建に際して明治天皇の思し召しにより下賜され移築されています。広大な神域は約53万平方メートルにも及ぶほどです。正月三が日には例年多くの初詣客が訪れ、にぎわいを見せ、また2月11日に行われる紀元祭は橿原神宮で最も重要な祭典であり、全国各地から約4000人の参列者と15万人の参拝者が訪れてるんですよ。

【住所】奈良県橿原市久米町934
【アクセス】近鉄橿原線橿原神宮前駅から徒歩10分
【三が日の人出】約110万人

西宮神社 【兵庫県】

一番福を目指して疾走する「開門神事福男選び」で有名

商売繁盛の神・福の神“えべっさん”として親しまれている、全国におよそ3500社あるえびす神社の総本社。厄除け・開運招福・商売繁盛・家内安全などの祈願が多く、初詣には約50万人の参拝者でにぎわいます。また、1月9日からの「十日えびす」では熊手や箕などの吉兆を売る店が軒を連ね、商売繁盛と大漁を願う大まぐろの奉納や、福笹や鯛みくじの授与が行われます。ハイライトは恒例の「開門神事福男選び」。開門前から健脚自慢の男女が待ちかまえ、6:00の大太鼓を合図に表大門が開かれると全力で本殿へ疾走。毎年上位3人が福男に認定されていますよね。

【住所】兵庫県西宮市社家町1-17
【アクセス】阪神本線西宮駅から徒歩5分
【三が日の人出】約50万人(「十日えびす」期間中は約100万人)

宮地嶽神社 【福岡県】

西日本有数の参詣者数を誇る、金成・商売繁昌・開運の神

息長足比売命(神功皇后)が大陸に渡る前に津屋崎へ立ち寄り、宮地岳の頂に祭壇を設け、祈願したのが始まりです。大注連縄のある拝殿、七福神社、稲荷神社と進んでいくと、全国でも最大級の横穴式石室古墳のある不動神社へ行きつきます。この石室からは馬具、瑠璃玉などが発見され、20点が国宝に指定されているほど。また、境内では桜、藤、菖蒲など四季を通して花が楽しめるんです。平成22(2010)年に葺き替えられた黄金に輝く御本殿は圧巻されます。

【住所】福岡県福津市宮司元町7-1
【アクセス】JR鹿児島本線福間駅から西鉄バス津屋崎橋行きで6分、宮地嶽神社前下車、徒歩5分
【三が日の人出】約200万人

熊野本宮大社 【和歌山県】

熊野詣の人々が憧れた、全国の熊野神社の総本宮

創建は約2020年前の崇神天皇の時代にまで遡るとされる歴史ある神社です。杉木立に囲まれた参道の石段を上っていくと、檜皮葺きの社殿(国の重要文化財)が建ち並んでいます。主神の家津御子大神(けつみこのおおかみ)をはじめとする神々が鎮座し、延命長寿・家庭円満・交通安全などの神として、中世より皇室から庶民まで広く信仰を集めてきました。元旦から5日までは、参拝者に湯粥がふるまわれる。また、2日には餅つきも行われるそうですよ。

【住所】和歌山県田辺市本宮町本宮1110
【アクセス】JR紀勢本線(きのくに線)新宮駅から熊野交通バス熊野本宮大社前行き・土河屋行きで1時間20分、本宮大社前下車すぐ
【三が日の人出】約40万人

出雲大社 【島根県】

古事記、日本書紀にも記された本殿は日本を代表する神社建築

大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祀る本殿(国宝)は日本最古の神社建築。13.5mの長さを持つ、神楽殿に掲げられた日本有数の大注連縄も必見です。旧暦10月には全国の神々が大社に集うため、出雲では神無月ではなく神在月(かみありつき)と呼び、神迎祭の神事が行われています。また正月3日には、大社町内を笛や太鼓でにぎやかに練り歩く出雲大社の正月行事「吉兆さんと番内さん」が行われるそうです。なお、「平成の大遷宮」として本殿をはじめとする社殿の修造や宝物殿などの境内整備を行い、平成31(2019)年3月に完遂ました。

【住所】島根県出雲市大社町杵築東195
【アクセス】一畑電車大社線出雲大社前駅から徒歩7分

太宰府天満宮 【福岡県】

道真公が失意のうちに果てた地は、今や受験生の聖地

学問の神様として崇められている全国の天満宮の総本宮といわれています。天然記念物の樟の老樹に守られた御本殿は天正19(1591)年に造られたもので、華麗な桃山様式を伝えてきました。道真公を慕って京から一夜にして飛んできたと伝えられる飛梅は、境内に6000本ある梅のトップを切って1月初旬につぼみがでてくるそうですよ。三が日の参拝者数は200万人以上にのぼり、正月4日には宮大工の仕事始めの儀式「斧始祭」、7日には木彫りのウソ鳥を交換し合う「鷽替え」、その夜には煙と炎に包まれる勇壮な「鬼すべ」の神事が行われます。

【住所】福岡県太宰府市宰府4-7-1
【アクセス】西鉄太宰府線太宰府駅から徒歩5分
【三が日の人出】200万人以上

氷川神社 【埼玉県】

全国でも有数の参詣者数を誇る、武蔵国の総鎮守

明治天皇の御親祭以降は勅祭社に列せられ8月1日の例祭には勅使の御差遣と東游の御奉納があります。東京、埼玉を中心に鎮座する280社ほどある氷川神社の本社。御祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)、稲田姫命(いなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)の三柱の神を祀る。境内の広さは約3万坪、中山道の一の鳥居から続くケヤキ並木が生い茂る約2kmの参道は全国でも有数の長さを誇っています。神橋、廻廊はもとより楼門の朱も荘厳で美しいです。

【住所】埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-407
【アクセス】JR大宮駅(東口)から徒歩15分
【三が日の人出】約220万人

熱田神宮 【愛知県】

創祀1900年を迎えた由緒あるお宮

ご神体の草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)がお祀りされてから、平成25(2013)年に1900年をむかえました。約19万平方メートルもの境内には、本宮や別宮に、8つの摂社と19の末社が鎮座します。主な祭典・神事だけでも1年間に70度以上あり、5月4日の「酔笑人(えようど)神事」など特殊な神事も行われ、1年を通じて多くの参拝者が訪れるのです。年末年始は、12月31日15:00に大祓、明けて1月1日5:00には歳旦祭、5日は0:00から商売繁盛・家内安全の「初えびす」が行われ、にぎわいをみせてくれるんですよ。

【住所】愛知県名古屋市熱田区神宮1-1-1
【アクセス】名鉄名古屋本線神宮前駅から徒歩3分
【三が日の人出】約230万人

まとめ

初詣がどのようにして始まったのか。そして初詣に行く際のマナーなどについて簡単ではありますがご紹介しました。宗派などにより細かいルールが違ってくるかもしれませんが、参拝する寺社のルールに従ってお参りするようにしましょう。

新年からお参りをすると「今年一年も頑張るぞ」という気持ちが湧いてきますね。新しい年を清らかな気持ちで過ごすためにも初詣に行ってみるのはいかがでしょうか?